A mountain stream,
Gunma
野生味溢れるアグレッシブバイトを体感、
群馬県山岳渓流釣行
[ 日本/群馬県/某山岳渓流 ]
先日、群馬県のダム湖奥に続く秘境の山岳渓流へ。
ボートでしか辿り着けないフィールド。
夜明けの湖面を割りながら漕ぎ出した瞬間から、胸が高鳴ります。
朝靄が淡く揺れる湖面。オールを滑らせる度に広がる波紋だけが音を立て、空気は凛と澄んでいる。
第一の沢に差し掛かると、雪代と土砂崩れの影響で水はやや濁り気味。
しかしその濁りが、かえって魚の警戒心を和らげているようでした。
フィガーNTsをトゥイッチで小刻みに跳ねさせ、不意に間を入れる⸺
その瞬間、グンッ!と手首を叩く衝撃。
ロッドが弧を描き、ラインが水面を切る。
銀白に光るイワナが飛沫とともに踊り出た。
20cm後半クラスを午前中だけで5本。
湖面にこだまするドラグ音が、山の静寂を切り裂いていく。
濁りの奥へ、そして沢替え
さらに上流を目指すが、濁りは強まり反応が遠のく。
「ここまでか」──そう判断し、午後からは別の沢へ舵を切った。
辿り着いた第二の沢は一転、目を奪うクリアウォーター
底の一つひとつの石が見えるほどの透明度。
水中をすり抜けるイワナの影が太陽光を反射し、宝石のように煌めく。
キャストしてはヒット、またヒット。
時にルアーへ突進する魚影が肉眼で追えるほどで、心臓が打つ音まで大きく感じる。
サイズはやや小ぶりだが、野生そのままの猛アタック。
1カ所で3連続ヒットした瞬間、思わず笑みがこぼれた。
人跡未踏の渓、野生との対話
ボートでしか踏み込めない渓流。
人の気配を知らない魚は、信じられないほどのアグレッシブさを見せる。
頭上を覆うブナ林、耳を打つ瀬音。
五感が研ぎ澄まされていく中、自然と一体になる感覚は言葉を失うほどだ。
湖を漂う夕暮れの風に、心の奥がそっと揺れた瞬間でした。
- [ ITEM ]
RODS: DainsleiF Ondine 5’05L+
REEL: 2000番
LINE: PE 0.6号
LEADER: Fluoro 8lb
HARDBAITS: Figure NTs- [ ANGLER ]
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Yamashita Yusei