New Close up!! Vol,2 クーガWW(ワイドウォーク)徹底解説 By 荒川通
VALKEIN
クローズアップLURE
CLOSE UP !クランクベイト最新作。クーガWW(ワイドウォーク)とは!?
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アプリのアンケートページにアプリ連載クローズアップルアー タイアップ企画として”皆さんのお気に入りのクーガは?””皆さんが次に期待するクーガのニュータイプは?”実施中です!!
※期間2020年12月28日〜2021年1月10日
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本編はここからです!!↓ ↓
解説=プロスタッフ荒川 通
ARAKAWA TORU
ヴァルケイン・プロスタッフ。スピードスターの異名を持つエリアアングラー。トラキン・エキスパートのロデオフィッシュ戦では2年連続優勝の経験あり。元来はスプーンの釣りを得意とするが、最近ではプラグの釣りも高次元で使いこなし、効率的かつ合理的なパターンを展開する。アストラルのほか、ダーインスレイヴのISシリーズをプロデュース
【クーガシリーズのサイズアップモデルが登場。その必要性に迫る!】
ヴァルケイン・プロスタッフである荒川 通が訪れたのは栃木県大田原市にある『アングラーズパーク キングフィッシャー』。ここは那須連山からの豊富な湧水を利用したクリアな水質が特徴のエリア。5つのトラウトポンドとバスポンドがある名門釣り場だ。
[アングラーズパーク キングフィッシャー]
住所=栃木県大田原市乙連沢593
TEL=0287-23-1253
HP=https://kingfisher-tochigi.com/
「どの池も水質がクリアで、しかも魚影が濃いのがキングフィッシャーの特徴です。ビギナーの方ならレギュレーション的にも、いろいろなルアーが使える1号池。大型魚を狙いたいなら2号池、3号池。仲間と楽しくなら広い4号池。そして、技術を磨く釣りをしたいなら水深もあってトーナメントも行われる5号池など、いろいろなスタイルでエリアの釣りが楽しめるのがキングフィッシャーの魅力」と荒川。
クーガWW(ワイドウォーク)の飛距離を生かし、遠投すると沖めでバイトが多発。「沖のアタリも明確に使わるのも特徴です」
【シルエットとアピール力がアップ。だからパイロットで使用】
ヴァルケインを代表するクランクシリーズのクーガ。その最新モデルが『クーガWW(ワイドウォーク)』だ。シルエット的には既存モデルのクーガFと比べた場合、4mm大きくなり、扇型のリップが備わっているのが特徴だ。「ひと口で言えば、WW(ワイドウォーク)は、シルエットを大きくし、なおかつアクションの振り幅をワイドにしてアピール力を上げたモデル。なので、既存のクーガシリーズに比べると、存在感があってハイアピール。僕のなかでの使うタイミングとしては、ノーマルのクーガFよりも前。パイロットルアー的に使って高活性な魚を効率的に釣るのに適したプラグがクーガWW(ワイドウォーク)です」と語る荒川。また、サイズとウエイトがアップしたことで、飛距離が伸びていることにも注目したい。「ビギナーの方でも、飛距離が出しやすいので、より広範囲の魚を呼び込める。そう言った点で、クーガシリーズをはじめて使う……という方にもオススメです」
ワイドな扇型リップがアクションの振り幅を大きくする。そしてサイズアップしたボディがワイドウォークな動きを演出してアピール
【ポテンシャルを発揮するレンジは水面直下から1m】
クランクベイトのシルエットを大きくして、ワイドな動きにする――。
「そう言ったモデルの場合、より表層のレンジの的を絞ったモデルが多いんです。でも、クーガWW(ワイドウォーク)は、シルエットとアピール力を上げつつ、ノーマルのクーガFよりも、もう少し潜る設定にしています。ノーマルのクーガFが通常の使用で60~70cm潜る設定なのに対して、クーガWW(ワイドウォーク)は約1mまで潜行します」と荒川。ただし、これは潜行レンジが1mというわけではなく『有効レンジが水面直下から約1m』という意味だ。つまり、得意とするレンジ幅は広い。水面直下を引く場合は、ロッドを立て気味に、そして中層を引きたい場合は、ティップを下げて巻くことで、有効レンジ内を無理なく引くことができるというわけだ。「僕の個人的なことで言えば、水面直下の約10cmのレンジを引くのが好き。ただ、そのレンジだけでなく、さらに下の中層も引けるのがWW(ワイドウォーク)の強みです」
浅いレンジを引きたい場合はロッドを立て気味にしてリトリーブ
中層を引きたい場合はロッドを下げてリトリーブ。構えるロッドの角度と巻きスピードの調整で水面直下から水深約1mまでが有効レンジとなる
【放流魚の攻略にもマッチ!】
数あるクランクのラインナップのなかで、このクーガWW(ワイドウォーク)が、存在感、アピール力、そして飛距離を生かし、クランクベイトのトップバッター的な役割りを担うことは、わかった。ただ、その使用法は、パイロットルアーだけにとどまらない。
「実は浮いた放流魚のレンジにも、このクーガWW(ワイドウォーク)がドンピシャにマッチします。ディープに入らない放流魚、スプーンでは獲れそうにない放流魚を50cm~1mの水深で獲るのも得意。その際は、やや速めのリトリーブで誘うのがキモです」
最近は放流と言って、スプーンだけでは獲りきれない状況も少なくない。そんな簡単ではない放流魚攻略の一手としても威力を発揮するというわけだ。また、水面に近い表層レンジほど、cm刻みで「喰う」「喰わない」の差が生じるのがエリアの釣り。そんなテクニカルでシビアな釣りの武器になる――。それがクーガWW(ワイドウォーク)だ。
スプーンでは獲りきれない放流クランキングでも、クーガWW(ワイドウォーク)のアクションとレンジが生かされる
【デッドスローで見せる!タフ下の最終手段として再投入】
パイロットルアーとして、そして放流攻略の武器としてポテンシャルを発揮するクーガWW(ワイドウォーク)。だが、それ以外にも、さらに仕事をするシチュエーションがある。それはサイズダウンをしても反応しなくなったときだ。
「パイロットでクーガWW(ワイドウォーク)を使ったあとの流れは、クーガF、さらにクーガナノとダウンサイジングしながら、落ちていく魚の活性に対応していくわけですが、その最後にもう一度、クーガWW(ワイドウォーク)を入れるんです。ローテーションの後半は、シルエットの小さいナノをゆっくり見せて誘うんですが、それで喰わなくなってきたときに、大きいシルエットのクーガWW(ワイドウォーク)をデッドスローで見せてイラつかせて喰わせる。この使用法でタフな状況でポツポツと獲っていけるシーンがあるんです」。
ハイアピール的な使い方の裏側にある、大きなシルエット&デッドスローの効果。クランクのローテーションの最初と最後で仕事をする。それがクーガWW(ワイドウォーク)だ。
上からクーガナノ(26mm、1.9g)、クーガF(36mm、2.1g)、そしてクーガWW(40mm、2.9g)。ラインナップの拡充で、ローテーションの幅がより広がった。結果、効率と獲れる魚の数もアップする!
【アタリとアワセ。その秘訣】
「基本的に巻き感は強めでブルブル感を手元に感じやすいのがWW(ワイドウォーク)の特徴。そのおかげで遠投時も沖でしっかり泳いでいるのが手元に伝わりやすいですね。そしてアタリは明確。クランク特有のしっかりと強いアタリが出やすい。なので、ビギナーの方でも、巻き感もアタリもわかりやすいルアーと言えます」。
そんな明確なアタリが出たら、どのようなアワセを入れるのが正解なのだろう。
「基本的にキレイに反転してくれるドーンというアタリが出るので、しっかりロッドに乗せてゆっくり負荷をかけて巻きアワセる。クランク自体の抵抗がフッキングに力になってくれるので、スウィープにしっかりアワセをするのがキモ。瞬間的な力でアワセようとしてしまうと、抵抗が大きく、せっかく甘掛かりしていたフックをはぎ取るような感じになってしまうことになる。なので、びっくりアワセをしたり、変に掛けにいかないことです」。
急激にアワセることなく、アタリがあったら負荷をかけながらの巻きアワセが基本。明確で強いアタリがあっても、びっくりアワセは厳禁
【クーガWW(ワイドウォーク)の出しどころ】
1)まずはパイロットルアー的に広く探る!
→飛距離、存在感、アクションの幅を生かし、まずは広範囲をサーチ。
2)放流のクランクパターンで使用!
→ディープに入らず水深50~1mにいるスプーンで獲りきれない放流魚を速巻きで釣る!
3)小型クランクに反応しなくなったタフ下の最終で再投入!
→大きなモノをデッドスローに泳がせ、イラつかせて喰わせる!
荒川’S アドバイス!!
【ラインセッティングはPEラインがマッチする!】
「クランクの場合、オートマチックにフッキングさせるというのが前提になってくるので、そうなると伸びのないPEを使うのが僕の好みですね。PEだと魚の反転で掛かってくれるし、伸びの少ないラインのほうがアクションもキビキビする。そういった意味で、僕の場合、PE0.2号にフロロ0.5号のセッティングがオススメ。ただ、あえてアクションを抑え気味にする方法として、伸びのあるナイロンを組み合わせる方法もあります」
VOICE ~完成直前の裏話~(意見が割れたA案とB案)
実は、今回、リリースされたクーガWW(ワイドウォーク)だが、最終テストの段階では2つのモデルが残っていたという。
「クーガWW(ワイドウォーク)は、弊社・菊地代表のプロデュースですが、最終的に2つのテストモデルが残りました。それを仮にAとBとします。その2モデルを僕と同じくスタッフの赤羽根に『どちらがいいと思う?』と意見を求めたんです。というのも、どちらも甲乙つけ難いく、どちらにするか決めかねていたからです。ちなみに、菊地が推していたのはA。僕らがその泳ぎを確認して推したのはB。案は割れたわけです。Aはクランクベイトのアクションの定義にマッチしていて泳ぎが美しい。対してBはアクションがAと比べ、若干ワイド。Bのアクションは魅力ではあるけど、美しさやクランクベイトの定義で考えるとAである……というのが菊地の意見でした。僕らがBを推したのは、他モデルと比較した場合のアクションの明確化として、ワイドな泳ぎがよりハッキリしているのがBだったから。その明確さを推したわけです。AとBの差は、本当に微妙なものです。たしかにAも魅力的だったんですが、よりワイドなアクションを得意とするBを推した僕と赤羽根の意見が採用され、クーガWW(ワイドウォーク)が完成したわけです」
クーガWW(ワイドウォーク)の誕生の裏に秘められた、A案とB案のストーリー。徹底したモノ作りのへのコダワリが垣間見えるストーリーだ。
ライターズ・アイ ~記者の目~
ビギナーでも使える! 使い込めば、さらに強い武器となるだろう。
アングラーの技量に応じてルアーが「釣れる仕事」をする。だから、ビギナーからエキスパートまで、すべてのアングラーが使える!
自分をはじめ、まだまだ中級~エキスパートレベルに達していないアングラーにとって気になるのは、果たしてそのルアーを使いこなすことができるのか否か?という点。エキスパートアングラーが「釣れる」と口をそろえたとしても、使い方に高いレベルを要するなら、自分はその使用法を再現するのは難しい……。その点、この新作クーガWW(ワイドウォーク)は、大きめのボディゆえの飛距離、手元にハッキリと伝わるブリブリ感、明確に出るアタリが特性としてある。これは、間違いなく、長いことビギナーから脱却できないでいる自分にも強い武器となる。まずは、難しくない活性のある魚を、いままで以上、効率的に獲っていけるじゃないか。では、クーガWW(ワイドウォーク)は、ビギナー用か? いや、そうではない。自分のようなビギナーでも容易に使えるが、少し背伸びした使い方にも応えてくれる。そして、エキスパートが使えば、さらにポテンシャルを引き出すことができる。それが放流のクランクパターンやタフなシチュエーションでのデッドスロー。そして、群雄割拠がひしめく表層~中層攻略のローテーションの一翼としての使用法などだ。つまり、ビギナー、上達希望者、そしてエキスパート、それぞれのアングラーに恩恵があるルアーと言えるだろう。
そんなわけで「自分にも使いこなせるだろうか?」みたいな心配はせず、クーガWW(ワイドウォーク)を投げてみるべきだ。
【MATCH THE TACKLE】
今回、荒川が使用したロッドはダーインスレイヴ6’2IS-MLという最新作のプロトモデル。荒川がプロデュースする5作目のISシリーズで『究極のオールマイティ』がコンセプトだ。
「ISシリーズ全体に言えることですが、比較的、シャッキリとハリがあるのが特徴です。スプーンはもちろん、クランクに関しても、操作性も感度とも抜群に使いやすいモデルです」。リールは18イグジストLT2000SP。ラインはPE0.2号にフロロリーダー0.5号というセッティングだ。